キャンプギアの中では「地味な存在」キャンプマット、実はとっても、とっても重要!
高級テントや寝袋があっても「マットがないと寝られない」というのも事実です。
とはいえ、
- そもそもキャンプギアの中では、あまり話題に乗らない地味な存在
- どんな種類があるのか、違いもあるのかよくわからない
という方も多いと思います。
そこで今回は、そんなキャンプマットの疑問に、キャンプ歴20年アラフィフキャンパーが答えます。
具体的には、
- キャンプマットが重要な理由
- キャンプマットの種類と特徴
の順で紹介していきます。
3分ぐらいで読めますし、キャンプでの睡眠向上に役立ちますので、ぜひご一読を!
キャンプマットの役割
キャンプマットには「地面の凸凹の緩和」と「地面からの冷気を遮断」の2つの役割があります。
①地面の凸凹の緩和
キャンプ場は「たいら」に見えても、そのまま寝転んでみると草、土、小石などの凸凹が意外なほど感じて、かなり不快。
マットがこれらの緩衝材となり、体に凸凹が伝わらないようにしてくれます。
薄いマットでも、あるとないとでは「寝心地」は全然違いますね。
②地面からの冷気を遮断
秋から春、夏場でも高原のキャンプ場など夜が冷え込む場合、特に重要。
温度の低い地面と直接触れると、「体」→「地面」へと熱が移動していきます。
マットがないと、快適に眠れないばかりか、場合によっては低体温症のリスクが高まり、命に関わってくることも。
そこで「熱伝導率」の低いキャンプマットを、地面と体の間に入れることによって、熱の移動を抑制します。
熱伝導率とは
長さ1m当り1℃の温度差がある場合、 1秒で断面積1m2を移動する熱量と定義されている。
わかりやすく言うと、
同じ熱エネルギーが伝わるのに、熱伝導率が低いほど時間がかかる!
例えば、熱伝導率が0.6の水と0.025の空気を比較すると、同じ熱が伝わるのに、空気は水の24倍の時間がかかる。
キャンプマットの主な断熱材 | 熱伝導率[W/(m・K)] |
---|---|
空気 | 0.025 |
ポリウレタンフォーム | 0.026 |
ポリエチレンフォーム | 0.039 |
EVAフォーム | 0.052 |
キャンプマット断熱力の国際規格
以前の断熱力表示は、各メーカー独自の測定方法だったため、異なったメーカーのマット同士での比較ができませんでした。
2019年より、国際規格「ASTM F3340-18」の「R値、R-value」が公開され、メーカーの断熱力表示が統一化。
その結果、違うメーカーのキャンプマットでも比較できるようになってきていますが、比較的新しい規格のため、まだ採用していないメーカーもありますね。
ただ、実際に使用するときは感じ方に個人差があり、一般的に女性の方が男性より寒さを感じやすいと言われています。
キャンプマットの種類
キャンプマットには、
- エアーマット
- セルフインフレーターマット
- クローズドセル
という3種類があります。
それぞれの特徴について解説していきますね。
エアーマット
「空気のみで膨らませる」キャンプマット。
使用時に空気を入れて膨らませます。
空気を抜くとコンパクトに収納でき、軽量なのも特徴。
さらに厚みが出しやすいので、断熱力が高め。
ただ、口で空気を入れるのは非常にきつい!
空気を入れるためのポンプバッグが付属している、または別売しているものや、足踏み式空気入れ、電動空気入れが付属のものもあります。
また、パンクや接着剥がれによるエアーもれのリスクあり。
セルフインフレーターマット
エアーマット内部にポリウレタンフォームなどを内蔵したキャンプマット。
内部フォームの復元力により、バルブを開けるとある程度膨らむため、「半自動膨張式」とも呼ばれていますね。
さらに、空気を抜いてコンパクトに収納もできます。
ただ、エアーマットと同様、パンクや接着剥がれによるエアーもれのリスクあり。
また、実際の使用感では、空気を入れて膨らます必要があり、「半自動膨張」に過度の期待は禁物!
でも、寝心地はいいですね。
クローズドセル
ポリエチレンフォームやEVAフォームなどで作られている独立気泡(クローズドセル)構造のキャンプマット。
軽量で、エアー系マットと比べて「膨らます」必要がないため、準備&撤収が楽。
その分、収納時にかさばる。
比較的金額が安めですが、断熱力「R値」は低め。
ただ、パンクのリスクはなく、乱暴に扱っても機能が維持されるのはメリット!
キャンプマット収納時比較
左から、
- 30cm定規
- エアーマット
- セルフインフレーター
- クローズドセル
エアーマットが最もコンパクト
初心者におすすめキャンプマット
金額が安く、軽く、頑丈、簡単!
初めて買うのであれば、クローズドセルがおすすめ。
乱暴にあつかっても機能が維持され、準備&片付けも簡単で、あつかい易いのがいいですね!
まとめ
キャンプマットの比較では、
- 春から秋にかけてはクローズドセルでも十分。
- エアーマットは、同じ「R値」なら一番コンパクトで軽い。
- 使用した感じでは、「寝心地」はセルフインフレーターマットが一番!
とは言え、キャンプマットなので、家で寝ているときのような寝心地の良さを期待しないように。
またセルフインフレーターマットで、キャンプ中にエアー漏れが発生したことがあり、気温「0℃以下」で2泊は非常につらかった。
エアー系のキャンプマットは、エアー漏れのリスクがあることを考えて準備しよう。
キャンプ行く前に、必ず膨らませてエアー漏れがないこと。
さらに、パンク修理用のテープを持っていくなど対策しておくといいですね。
では、キャンプで快適な睡眠ができますように!